物数奇『街を歩けば』

新潟市西地区最後のフリー粗大ゴミの日

 平成8年4月より、新潟県新潟市西地区のゴミ収集はは6分別収集となり、粗大ゴミも連絡して収集してもらう方法になりました。私は新潟市の西地区、新潟大学五十嵐キャンバスの近くに住んでおり、ここも6分別収集実施の対象となりました。
 大学生というのは無頓着なので、3月の卒業シーズンとなると要らない物を全部捨てていきます。まだ使えるような物でも粗大ゴミに出してしまうので、新大近辺住民にとって、3月の粗大ゴミは、「宝の山」でした。最近は不景気なので、学生も使える物まで捨てるということはあまり無いのですが、バブルの頃は本当に何でも捨ててありました。家具やテレビなどはゴロゴロありました。
 地域住民が一番喜ぶのがカーペットでして、部屋に使うのはもちろん、砂丘地ゆえ家の前に敷いて飛砂を防いだりしています。近くに漁港もありますが、地面に座って作業するために、港いっぱいにカーペットが敷きつめてあるという「噂」もあります。

 このような地域住民にとってありがたい粗大ゴミでありましたが、先に記しました通り3月いっぱいで自由に出せる粗大ゴミは終わりとなります。これはきっと4月になったら出せない物を全部出してしまうのではないか、今まで以上の「お宝」が出るのではないかと期待した訳です。そこで、最後のフリー粗大ゴミに近所のごみ捨て場を回ってみることにしました。特にパソコン(PC-98かマック)が落ちていることを期待しました。
 私の地域は第4月曜日、隣の町は第4水曜日が「その日」なのですが、ゴミ出しのルールなんか全然守らない大学生(本当はアパートの管理人がまとめて出すことになっているが)はゴミ出しの日なんて無視してどんどん置いて行きます。そこで、良い物をよその人に取られないうちに確保してしまおうということで、まずはゴミの日の前の土日に近所のゴミ捨て場を回ってみました。
 まずは地元の新聞に載ったほどマナーの悪いアパート街のゴミ捨て場へ(写真A)。前日にもかかわらず、ゴミの量はゴミ捨て場のキャパシティを超えておりました。まずはここでOAチェア(ちゃんと5脚の今風のヤツ)を拾いました。あとは教科書とかパイプベッドとか私にとっては余り用の無いものばかりでした。

 
(写真A)もちろんこの日はゴミの日ではない。(96/9)

 月曜日はいよいよわが町の粗大ゴミの日。前日は早く寝て当日に備えたのですが、起きられませんでした。雨も降っていたので、濡れては困る物(電気製品など)は持ってこられないと思ったら、再び眠りについてしまいました。
 気を取り直して、水曜日の隣町の粗大ゴミへ。この日は朝から晴れましたし、いつもより早く起床することもできましたので、自動車に乗ってさっそく出かけました。
 まずは大学の前の通りのゴミ捨て場に行ってみました。近辺の人たちも使える物が無いか散歩がてら立ち寄っています。どちらかというと缶やPETボトルのような「分別ゴミ」が多くて幻滅しました。実は前日通りかかった時に扇風機がありまして、親に話したところ欲しいとのことでしたが、すでに無くなっていました。コンビニに置いてある缶ウオーマーもあったので、これは当然の如くゲットしました。
 次にちょっと裏に入ったところへ。うーん、ここも使えないゴミが多いぞ。最後のフリー粗大ゴミだけあって、「今まで捨てられなかったガラクタ」が多いのです。酒瓶とビール瓶がありましたので、持ちかえりました。そこの近所も行きましたが、収穫無し。壊れたラジカセなんてあっても嬉しくないし。
 これではせっかく早起きした意味が無いぞということで、アパート街の奥にあるところも行くことにしました。車が小さいのでどんどん奥に入っていくと、ありました、ありました。また大量のゴミの山が。近寄ってみると、コンピュータのディスプレイらしき物も。これはっ!と思ってよく見てみますと、PC-8801(PC98の前の代のパソコン)でありました。フロッピードライブも5インチで「今さらこんなマシン持って帰っても…」ということで持ちかえるのはやめました。さすがに使えるパソコンを捨てるおバカさんはいないとようです。もう少しそこのゴミ捨て場を眺めていますと、天板が回転するテレビ台がありました。どこも悪いところはないので、とりあえず持って帰ろうということで車に積みました。
 再び表通りに出て、もう一度最後の確認をということで、最初に行ったゴミ捨て場へ(写真B)。そうしたら、中身の入っているビールがありました。製造年月を見たら何と1979年(昭和54年)の6月。17年も前のビールでした。誰か来た時に味見してもらうのに(飲めるのかなぁ?)持ちかえることにし、ゴミ拾いは終わりにしました。

 
(写真B)ビールのデッドストックを拾った場所(96/9)

後日譚
 数日経って、通勤のバスの中からゴミ拾いに回ったゴミ捨て場が見えました。捨ててある段ボール箱の一番上に、マックの箱がありました。ということは、そのうち中身も捨ててある…なんてことがありますように。

後日譚の後日譚(2000年8月)
 そのマックの箱が捨ててあったごみ捨て場で、今度はマックを拾ってしまいました。それも捨ててあった箱の機種を。この調子だとあと5年もすればiMacも拾えることでしょう。あと、1979年製のビールは東京都青梅市の「昭和レトロ商品博物館」に寄贈いたしました。


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