Dr.久須美のドリンク研究所 第37回

 
実りの秋をコンビニでさきどり!
ペットボトルで幸水梨を飲もう。


 カネボウフーズの「のみごろ果実 梨・幸水」は、幸水梨を使っ
た梨ドリンク。カネボウ伝統の「飲料になりそうにない果物を飲料
にしてしまう」ことの歴史をたどる。

 今年の秋は無登録農薬が使用されて
いた問題で、幸水梨の出荷が一部地域
で全面停止になってしまった。これか
ら秋の果物がいろいろ出てくるという
楽しみな時期に、こういう事件が起こ
ってしまったことは極めて残念である。
 幸水が食べられなければせめて飲料
で、というわけではないが、今回はカ
ネボウから出ている幸水梨ドリンクを
紹介する。

 ふた昔前位だったら果実飲料といえ
ばオレンジ、アップル、グレープフル
ーツといった果物であった。和梨やス
イカのように、水分が多くて味がある
のか無いのかわからないような果物は、
決して飲料になることは無かった。そ
ういう果物を敢えて飲料にしてしまっ
たのが90年代初めに出たカネボウ「日
本の味」シリーズである。春はさくら
んぼ、夏はスイカ、秋は和梨と季節の
果物を飲料にしていった。このシリー
ズ、割合人気があったせいか、名を変
え中身を変え、現在まで続いているわ
けである。

 さて、今回の幸水梨ドリンク、以前
飲んだ同社の梨ドリンクよりも味が濃
い気がした。調べてみたら、以前の物
は果汁2%、今回は果汁10%未満と果
汁が多くなっている。糖分が入ってい
るのも、味を強く感じる原因だろう。
 これから秋本番。まずはこの幸水梨
ドリンクで秋を味わってほしいと思う。
●試飲コメント

 飲んでみると、確かに梨の味。ちょっと味が濃
いような気もするが。甘味料が入っているため、
実物の梨よりも甘さが強い。

●五段階評価

甘さ 3
酸味 2
秋らしさ 5
香り 2
果実感 4


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